妊活にビタミンD 妊娠率・着床率・流産率に関与【体づくり】

ビタミンDは「骨の栄養」と思われがちですが、実は妊活においても非常に重要なホルモン様ビタミンです。最近の研究では、妊娠率・着床率・流産率などに深く関係していることが分かっています。
目次
🧬① 卵子と子宮内膜の環境を整える
ビタミンDは、**卵巣や子宮内膜にも受容体(VDR)**が存在し、卵の成熟や着床環境に影響します。
不足すると排卵が不安定になりやすく、子宮内膜も十分に厚くならないことがあります。
→ 妊娠しやすい内膜を作るためにも欠かせません。
🩸② 免疫バランスを整える
妊娠は「免疫の共存」です。ビタミンDは免疫を抑えすぎず、攻撃しすぎないバランスを取る働きがあり、
着床後の胎児を「異物」として攻撃しないようサポートします。
→ 不育症・免疫性不妊との関係も指摘されています。
🧠③ ホルモンバランスの調整
ビタミンDは、黄体ホルモン(プロゲステロン)やエストロゲンの分泌にも関与。
月経周期の安定や高温期の維持に役立ちます。
💡理想値の目安
妊活中の理想血中濃度は 30〜50ng/mL(75〜125nmol/L) 程度。
日本人女性の多くは20ng/mL以下と不足気味です。
🌤摂取・補給のポイント
- 日光浴(手足を15分ほど日光に当てる)
- 天日干しきのこ、鮭、サバ、卵黄などを積極的に
- 不足が続く場合は、医師の指導のもとサプリで補うのも◎
ビタミンDサプリの前にやるべきことは簡単!
市販のきのこに、日光(紫外線)に当てることでビタミンDが大幅に増えます。
これは、きのこに含まれる「エルゴステロール」という物質が、紫外線を浴びることで、ビタミンD₂(エルゴカルシフェロール)に変化するためです。
🍄きのこ別・ビタミンD増加の目安
きのこの種類 | 日光前(生) | 日光後(天日30分〜1時間) | 増加倍率 |
---|---|---|---|
しいたけ(生育時に日光なし) | 約0.3 μg/100g | 約10〜15 μg/100g | 約30〜50倍 |
えのきだけ | 約0.1 μg/100g | 約5〜10 μg/100g | 約50〜100倍 |
しめじ | 約0.2 μg/100g | 約7〜12 μg/100g | 約35〜60倍 |
まいたけ | 約0.2 μg/100g | 約8〜10 μg/100g | 約40〜50倍 |
※条件:快晴の日に30分〜1時間直射日光に当てた場合(農研機構・文部科学省食品成分データベースなどより)
☀️ポイント
- 傘の裏側(ひだの部分)を上にして日光に当てると、紫外線がよく当たり効率的です。
- 1時間の天日干しで十分ですが、半日ほど干すとさらに増加します。
- 室内の日差しでも少しは増えますが、屋外の直射日光の方が圧倒的に効果的です。
つまり、市販きのこを軽く天日に干すだけで、ビタミンD量は30〜100倍に跳ね上がることがあります。
市販(=室内栽培)きのこを日光に当てたときのビタミンDの増え方は、実験でもはっきり示されています。
代表的なしいたけなどでは、数十倍〜数百倍に増えることが確認されています。
妊娠力を底上げする「隠れキープレイヤー」それがビタミンDです。
日光と食事の力で、体の「妊娠スイッチ」をオンにしましょう。